自己紹介
私は、都内で施設職員をしている26歳の女です。
今まで男性と付き合った経験はほとんどありませんでした。
高校までは女子校でしたし、二つ上の兄もあまり友達付き合いがないタイプだったので、私には全然出会いがありませんでした。
大学で私は映画研究会に入りました。
そこで会った先輩の一人が飲み会などでよく私に構ってくれるので、もしかして私のこと気に入ってるのかな?と思いながらも、自分に自信がなかった私は半信半疑でした。
ある日先輩から二人きりで映画に行こうと誘われました。
男の人に慣れていなかった私は、嬉しいというより気まずさの方が大きくて、映画館の暗がりで迫ってこられた時、どうしていいか分からずその場から逃げ出してしまったんです。
その後、先輩を避けるために映画研究会に顔を出すのもやめてしまいました。
大学を卒業後、就職した施設にいる男性は既婚者ばかり。
新卒は私含めて4人で、みんな女性でした。
施設の利用者もほぼ高齢者のため、彼氏ができないまま何年かが過ぎていきました。
そんな私ですが、特に恋人が欲しいと思ったこともなく、休日はお気に入りの俳優が出演している映画やDVDを観たり、女友達と遊びに行ったりと、それなりに楽しい毎日を過ごしていました。
彼氏を作ろうと思ったきっかけ
これじゃいけない、と初めて思ったのは、お正月に実家に帰省した時でした。
私の実家は静岡で、両親と祖母、兄が暮らしています。
兄は地元でコンピューター関係の仕事をしているのですが、いわゆるオタクで、私と同じく彼女がいたという話は聞いたことがありません。
そんな私たちに向かって、母が
「そろそろ孫の顔が見たいわ」
と言った時、兄が
「無理無理。見りゃ分かるじゃん、俺もこいつもリア充とか、そういうタイプじゃないから。諦めた方がいいよー」
と返したのです。
兄のことは嫌いではありませんが、一緒にされたのは正直、ショックでした。
私は恋人が欲しいと積極的に思わないだけで、欲しくない訳ではないのです。
でも、恋人を作ろうとしないのも、できないのも、周りから見れば一緒なのかも。
そう思った私は、自分を改めて振り返って見て愕然としました。
客観的に見て私には、女子力なるものが皆無なのです。
ショートヘアから伸ばしかけで肩にかかるくらいになった髪は、セットもせずに帽子に押し込めているし、服装は基本的にパンツにスニーカーです。
ネイルなんて言葉とは無縁の爪は、やすりも使わずいつも短く切ってしまいます。
まず始めにやったこと
ある日の休憩時間、私は思い切って、でも表面上はさりげなく、同僚のMさんに話しかけてみました。
Mさんはゆるふわ系で女の私から見ても小動物のように可愛らしく、男性にモテるタイプの女性です。
いつも髪は綺麗に巻いているし、良い香りを漂わせています。
そんなMさんに、
「最近出会いが欲しいなって思って」
と言うと、思いがけずノリノリで、
「彼氏の友達を紹介してあげる。今度服を見立ててあげるから一緒にショッピングに行こう」
と約束してくれました。
そして本当に、渋谷のファッションビルに私を連れて回り、色々とアドバイスをしてくれたのです。
Mさんのセッティングで合コンもしました。
でも、いまいち盛り上がりませんでした。
原因はやっぱり私にあります。
女の子らしいMさんやその友達の前ではどうしても気後れして、小さくなって座っているのが私には精一杯だったのです。
やっぱり、自分のことは自分で何とかしないと。
私は今まで放置していた Facebook の書き込みを強化したり、プロフィールを更新したり、画像をMさん直伝の自撮りテクを駆使した当社比200%くらいの写メに変えてみたりしました。
たとえ恋愛対象ではないにしても、まずは Facebook の男性にアピールしてみようと思ったのです。
ネットでの出会い
そんな時、目に飛び込んできたのは、恋活サイト pairs(ペアーズ) の広告でした。
今まで全く興味がなかったサイトです。
でも、今の私には必要なものなのかもしれない…。
どうしよう。
TOPページにはいかにも今時な感じの男女の写真が並んでいます。
それも美男美女ばかり。
いや、騙されちゃいけない。
こういうサイトに登録する男性は、女性から相手にされない変な人ばかりに違いない。
そんな人に付きまとわれたり、悪くすれば犯罪に巻き込まれるかも…。
そんな悪い想像が頭をよぎる反面、「今はネットで知り合って結婚、なんてことも珍しくないし、私みたいに出会いの少ない人も利用してるはず。」と思いました。
もしかしたら普通に暮らしてたら一生出会う機会のないような、リッチなイケメンとも会えるかもしれない!とほとんど妄想のような期待を抱いて、試しに pairs に登録してみることにしました。
pairs を利用するにあたって
ネット上に個人情報を書き込むのは心配だったので、なるべくプロフィールだけでは自分を特定できないように気をつけました。
メールアドレスも、普段あまり使っていないフリーメールアドレスを使うことに。
写真は載せるべきか少し迷ったのですが、Facebook で使っている当社比200%のものを使うことにしました。
pairs を使ってみた感想
万全の準備を整えた上で、思い切って登録してみたところ、いきなり「いいね!」が10個届いたのでびっくり!
でも、心配していたような変な人はいなくて、みんな比較的常識的な人ばかりだったので一安心。
pairsでは、最初に身分証明書の提示が必要なので、身元の保証については安心です。
でも中には「すぐ会いたい。電話して」みたいな、はぁ、あんた誰?っていう内容のメッセージもありました(笑)。
プロフィール見て、好みのタイプっぽい人二人に絞り込んで返信。
でも最初はかなりドキドキしました。
だって私の当社比200%の写真見てメールくれてるんですもん。
200%の私を求められてるってことだよね、って。
そう思うと何かいけないことをしているような気がしてきましたが、気を取り直して、私はもう今までの私じゃない、これが私の変わるべき姿なんだ。そう自分に言い聞かせました。
男性とメールするって結構難しいかも
「休日は美術館に行ったり、青山や表参道のカフェ巡りをするのが好きです。よかったらご一緒しませんか?」
最初のメールの返信はこれです。
でも…あえなく撃沈。
返事が来なくなっちゃいました(泣)。
気負いすぎて、重いメールになってたみたいです。
メールは結局20人くらいとやりとりしたのですが、
- 「今日はこんな店でこんなもの食べた」とか、いちいち食事内容を報告してくる人
- 好きなスポーツの話を延々と語る人
- 自分の恋愛遍歴をひけらかす人
- やたらと私に質問してくる人
- 下ネタオンリーの人
と様々でした。
中でも面白かったのは
飼っている愛猫の話をいつも書いてくる人。
「うちの猫ほんとにバカでさ、水飲もうとして浴槽に落ちてんの。ギャーってすごい声が聞こえてきてびっくりしたよ」
というメールが来た時は
「お風呂、沸いてなくて良かったね…」
と返すしかありませんでした。
今でもきっと楽しい猫ちゃんライフを送っているに違いありません(笑)
それで逆に開き直って、今の私を気に入ってくれる人でいいや、と、次に気になった人へのメールには正直に
「映画が好きで一人でも見に行っちゃいます。特にアクション映画最高!」
って返しました。
そしたら、
「僕も好きです!今度一緒に行きましょう」
と、Aさんから返信が。
登録してほんの2週間でこんな展開が!って、一人でテンション上がっちゃいました。
初デート
Aさんと初めて会ったのは新宿アルタ前でした。
なるべく人が多いところの方が安心だと思ったので。
その時はほんとに不安で、早めに待ち合わせ場所に着いたものの、もし写真と全然違う人だったらどうしよう、逆にこっちを見てがっかりされたら、それよりヤクザみたいな人がついてきて、拉致されたらどうしよう、そもそも来ないかもしれない。でもそれならそれで安心だわ。
などと色々な考えが頭の中でぐるぐる回っていて、
約束の時間の5分前に
「○○さんですか?」
と後ろから声をかけられた時は、飛び上がるかと思いました。
慌てて挨拶しましたが、向こうも緊張していたのかあまり話もせず、そのままバルト9へ。
予告編が始まってからも「映画でよかった、話さなくて済むし」なんて考えていたのですが、本編が始まってからはすっかり画面に引き込まれて緊張も忘れていました。
映画が終わってからカジュアルなレストランで食事をし、大分リラックスしてきたのでお互い質問をしたりする余裕もでてきました。
営業マンをやっているというAさんの印象は容姿はまあまあだけど、ちょっと頼りない人。
「営業の成績はあまり良くないんじゃないかな」などと失礼なことを考えていると、そんな私の気持ちを読み取ったかのように
「僕って頼りなさそうに見えるでしょ。でも、それがかえって母性本能とか父性本能?をくすぐるのか、成約率悪くないんですよ」
というので、くすっと笑ってしまいました。
こんな感じのいい人に出会えるなら、pairs も捨てたものじゃないなと思いました。
でもAさんとは残念ながら、一度映画を見に行っただけで、彼の仕事が忙しくなったとかで、フェイドアウトしてしまいました…。
今の彼との出会い
pairs で出会うことができた今の彼氏は、ほんとに理想の人。
私が大好きな、キアヌ・リーブスにちょっと似てるんです。
pairs に登録したのは、警備員の仕事をしていて女性との出会いが少なかったからだとか。
私と会う前にも何人かの女性とコンタクトを取り、付き合う寸前まで行った人もいたそうですが、なんかみんな媚びてる感じがして嫌になり、もうやめようかと思っていたところ、私のプロフィールが目に入ったのだとか。
最初はやっぱり映画に行きました。
観に行ったのは当時話題になっていた恋愛映画。
あまり観ないジャンルだし、初めて会う人と恋愛映画なんて気まずいかも?と心配しながら、映画館でこっそり隣の彼の様子を見ててビックリ!
なんと、うとうと居眠りをしていたんです。
後で聞いたら夜勤明けで疲れていたのだとか。
でも、そんな飾らないところが逆に好感が持てました。
それからしばらくして、
私が男性とまともに付き合うのって初めて、と言ったら、クリスマスに照れくさそうに
「こういうの好きか分からないけど」
とぶっきらぼうに小さなバッグを渡してくれました。
中身はなんと、ティファニーのリング。
男性から指輪をもらうのなんてもちろん初めて。
感動してちょっと泣いちゃいました。
今は付き合って一年半くらい。
最近はお互いの家でDVDを観たりすることが多いです。
彼の胸に包まれてるとあまりに幸せすぎて「なんで今まで恋人いらないなんて思ってたんだろう」って、昔の自分を不思議に思います。
彼との出会いをくれた pairs にはほんとに感謝です♪
彼氏が欲しい女性にアドバイス
彼氏が欲しいと思ってるあなた!
ネットでの出会いに抵抗を持っているとしたら、今すぐその偏見を捨てることをおススメします。
確かに危険なこともあるかもしれないけど、注意を怠らなければきっと大丈夫。
それよりは、少しでも多くのチャンスを手に入れることが大事。
そして素敵な彼氏と出会う日を夢見て、それまでは自分が魅力的になれるよう、できる限りの努力をしましょう。
でも気をつけて。
自分を実際以上に大きく見せようと思っても、いつかはそんなのバレてしまいます。
千里の道も一歩から。
理想の自分に少しでも近付けるように、自分を信じて頑張りましょう。
もしもいいな、と感じる人がいたら、迷わずに会ってみること。
恐れていては何も始まりません。
一つや二つの失敗は当たり前だと思って下さい。
ただし、くれぐれも最初は人目の多いところで会うようにして下さいね。
あなたに素敵な彼氏ができることを、心から願ってます☆