トイレを借りる客とアルバイター
私は現在23歳の男、営業マンである。今回は大学の頃バイトしていたコンビニでの経験を活かし記事を書いていく。
まずはコンビニでアルバイトをしている人ならば必ず一度は経験しているであろう、トイレを借りるためにコンビニへ入店するお客様への対応についてだ。
大抵の客は一言、トイレ借りますと声をかけ、こちらもそれに快くどうぞ、と対応する。時々声をかけずに勝手にトイレへ直行する客もいるが、多少不快に思う程度のものである。
では、アルバイターとしてトイレを借りる客の行動で何が一番厄介なのか。それは客の気遣いである。トイレを借りるだけでは申し訳ないと考えた客は何か一つ、ガムなどの小物を買っていく事が多々起こる。これがアルバイターにとっては面倒としか思えないのである。
納品をしている時や揚げ物を作っている時など常に何か行動している店員にとってたかがガム一つのためにレジまで走り会計をしなくてはならないという行動は面倒でしかない。
トイレを借りるのはかまわないが、そのまま店を出てほしいと言うのが本音である。経営者の視点から見るとまた考えが変わるのだろうが、アルバイトの身からすると売り上げなど関係ないのである。
常連のタバコ銘柄を覚えるべきか
コンビニで働いているとほぼ毎日のように決まった時間に来店する客が何人かいることに気づく。いわゆる常連というものである。常連の中にも色々なタイプがあり、新聞だけを買う者、タバコだけを買う者、いつも決まったパンを買う者など多種多様である。
その中でもタバコは店員が客に言われた番号や銘柄を取りに行くシステムなので、常連の銘柄はいやでも覚えていく。銘柄を覚えておくことで常連が入店したと同時にタバコをレジ横においておくことができ、一々会計の際にとりに行く手間が省ける。
更に、好印象をもたれることが多く、メリットも大きい。仲良くなればちょっとした物をくれる常連だって現れる。
しかし、ここで気をつけなけらばならないことがある。それは若い女性が銘柄を覚え、対応したとき、時々面倒なことが起きることだ。少し頭の弱い常連は女性がタバコの銘柄を覚えていると言う事実を曲解し、自分に好意を持たれていると勘違いするのである。
この件では私の周りで何度かストーカー事件にまで発展している。銘柄を覚えることにも相手を選んでいく必要があるようだ。
深夜の客層は本当に悪いのか?
普通に生活を送っている人々が寝静まる時間、そんな時間に働いているコンビニアルバイトも存在する。夜勤と呼ばれるものだ。日中と違い来客数はグッと減り、一時間に2,3人しか来ないことも珍しくはない。
元からあまり客層の良くないコンビニではあるが、中でも一番悪いイメージを持たれているであろう夜勤帯。実際にタチの悪い酔っ払いがやってきて暴れるだけ暴れて帰っていくことも稀に存在する。
しかし、皆が思っている以上にそういった出来事は稀なのである。実は客層自体は昼も夜も大差ない。むしろ人が多く集まる夕方のほうが面倒な客が多いことも多々ある。
いわゆるクレーマーであったり、因縁をつけてくる客などは深夜よりも夕方から夜にかけた時間のほうが多い。刺青をいれたお兄さんや、金髪のヤンキーが来店することは昼間より多いかもしれないが、彼らは案外愛想が良い。会計が終わるとにっこりとありがとう、とお礼を言って帰る人が多いのである。
アルバイトの天敵クレーマー
レジをしている際、こちらには落ち度はないにもかかわらず理不尽な言いがかりを付けてくる存在、いわゆるクレーマーと呼ばれるものだ。そういった人々の対応もアルバイターとしてこなさなくてはならない業務の一つである。
クレーマーは特に40代、50代あたりの年代が多く、日頃会社で上司から受けたストレスを発散しようとしているのではないかと思えるほどである。こちらからすると迷惑極まりない話である。
しかし、人間、数をこなすと慣れてくるものであり、口では申し訳ありませんでしたと謝りつつも、内心では可愛そうに上司にいじめられてこんなところでしか発散できないんだろうな、と同情という名の哀れみを向けることだって出来るようになってくる。
ポジティブに考えると、社会人になる前にコンビニで働くことにより、世の中にはこんなにも頭のおかしい連中がたくさん溢れているんだな、と知ることができる。社会に出た後にもうんざりする機会を減らすことが出来るのはないだろうか。
コンビニで働くことのメリット
最後に、私がコンビニで働いていてメリットに感じた事を二つ紹介する。
まず何より一番大きなことは廃棄を無料でもらえる店舗があることだ。コンビニといえば廃棄をもらえるといったイメージを持っている人も多いだろう。実際にそれが学生にとって一番うれしい利点ともいえる。
しかし気をつけてもらいたい点は、全部の店舗が廃棄をもらえるとは限らないことである。廃棄をスタッフに与えることでスタッフが体調を崩し、それを本部に報告されるとその店舗は窮地に追いやられる。そのため廃棄を配らない店舗も数多く存在する。
もらえるかどうかは店舗次第なのであまり期待しすぎないようにすることが賢明である。
二つ目のメリットは、マルチタスクをこなす練習になることである。最近のコンビニにはバイトにも数多くの仕事があり、その量からしばしば時給に見合わないと言われるほどである。
しかし、限られた時間の中でいくつもの作業を同時に進行させるため要領のよさが求められ、また、育っていくと考えられる。慣れてくると手の抜きどころもわかってくるのではじめてのバイトとしてはオススメしても良いのではないだろうか。
「本音の窓」管理人からのコメント
今回のライターさんの記事を読んで感じたことは、この方は優秀なんだろうということ。
- 常連客のタバコの銘柄を覚えて準備している
- クレーマーに対する不満を前面に出すのではなく、クレーマーを「哀れな人」と一歩下がって冷静に判断できている
- コンビニのアルバイトを社会に出る前の練習になると説いている
ちなみに、他のコンビニアルバイト体験談はこちら: