クリーニング受付のバイトで夫婦関係が丸見え?

はじめてのアルバイト

36歳女性、兼業主婦の私。学生時代にアルバイトをしたことがなく、転職の合間にクリーニング屋さんのアルバイトをしたけれど、これがなかなか面白かった。

いやなこともあったけど、とりあえず、周りの人たちが本当にいい人ばっかりで(年上の主婦層ばかり)環境は最高だった。

私は受付のスタッフとして採用されたため、大きいショッピングセンターの中の一角で、空調のきいた中、洗濯物を受け付けるという業務内容で、さほど体力的なきつさはなかった。

が、クリーニング屋のバイトといえば、清潔感あふれるものと思っていたのは(今になると何故そう思ったのかわからない・・・)一瞬で覆った。そりゃそうだ、だって汚れているから、クリーニングに出すんだもんね。

それをどさっと預かり、品物ごとに大まかに分けて、工場に送り出すまでが私の仕事。ものすごく混雑することもあまりないし、覚えることもそれほどはなかったが、この汚れ物との戦いがきつい日もあった。

クリーニング屋のアルバイト

近くに大きな会社の支社ができた

バイト期間は半年ほどだったが、その間に、すぐそばに大きい会社の支社ができ、どうやら単身赴任者がどっと来たようだった。田舎なので人の流れでだいたい予想がつくのだが、中年男性がYシャツを持ってくることがものすごーく増えた。

もちろん、スーツも増えた。しかも・・・これがなかなか臭いのである。一生懸命お仕事なさって、何日かに一回まとめて出してくるYシャツ・・・時に、強烈な臭いを発しているものもあった。

当時まだ若かった私にとっては、触るのも抵抗があったが、そこは仕事、ボタンのとれかけがないだろうか(あったら直してあげていた)欠けていないか(洗濯で欠けた、というトラブルを防ぐため、客に確認が必要だった)そして、ポケットの中には何も入っていないだろうかと確認する。

ちなみに、ポケットの中の埃もガムテープで私がとってるんだよーーー!と客に言いたい気持ちでいっぱいだったが我慢した。

ともかく、Yシャツは価格の割に、結構大変だった。それがぐっと増えてげんなりした。

トラブルメーカーの客

他にも、いろんなことがあった。

前述した通り、トラブル防止のため、確認しなくてはいけないことがいろいろあった。なんでもそうだと思うが、ものを預けたり逆にレンタルしたり、というサービスでは、後にダメージ等が見つかった時、どこでこうなったかという責任問題が生じ、確認を怠ると賠償請求されてしまう、などの困ったことが起こるため、面倒だが大切なことだ。

ちなみに、こだわりが強く、どうしてもついてしまうシワなんかにも文句を言う客は、店員にだけわかるようになっていた。控えなどを渡す時の名前が太字なのである。

他の客とクリーニングの控えを見せ合うことなどないだろうから、本人たちにはまず分からない。

太字ネームの客が来た時は、確認しまくらなくてはならない(後で、生地が傷んだなどと言われては困るため)ので、やや面倒だった。

大切な衣服だからこそのクリーニング、うなづけるこだわりの方もあったが、クレーマーとしか思えない人もいた。

洗濯物の合間から垣間見える夫婦仲?

客の中にはご夫婦なのに、必ず別々でクリーニングを出しに来る、取りに来るのも別の夫婦がいたり(それで不仲であると決め付けるわけではないが、クリーニング屋としても在庫のスペースを開けたいため、なるべく持って帰ってほしいのだが断固拒否された。ちなみに控えがなくてもサインで引き渡しOKというルールだったので控えを持っていないとかそういう理由ではない)

奥様の衣服は高級ブランドのものばかりなのに、ご主人のスーツは量販店のものばかりのご夫婦など、クリーニングの受付をしているだけでは分からないが、家庭の事情が垣間見えたような気がする瞬間がちょくちょくあった。

また、男性のスーツはポケットの確認が大変(Yシャツと違いポケットがいっぱいある)だが、その中から、いかがわしいお店のものと思われるポイントカードが出て来た場合は、奥様には渡さずご主人の来店を待つといった暗黙のルールなんかもあった(笑)ご主人が来店した時にも、顔色一つ変えずに渡す技も身についた。

常時ほぼ1人での店番

そんなこんなで、ほとんどは深刻な話題にもならない、笑えるエピソードばかりの毎日だったが、時には困ったこともあった。

普段はそんなに混み合わないため、1人で店番をするのだが、それを知っていて、用事もないのに来店する男性客(当時は私も若かったので)もあり、危害はなくとも気味が悪く思えたし、既婚者で奥さんも店の利用者なのに、プレゼントを渡して来る客なんかもいた。また、声と方言でバレバレなのに、卑猥ないたずら電話をかけて来る客もいて(しかもその後平然と来店する)こちらも恐怖だった。

子持ち主婦となった今なら、そんな目には遭わないと思われるが、当時は結構怖く、鍵をかけていても、洗濯物の預かりカウンター(とても広く腰ほどの高さ)から来られたら・・と急に不安になったりもした。ショッピングセンターの一角ではあるが本当に端っこで、目につかない場所のため、そういった意味では、若い女性にはお勧めできない。

でも、総合的に見てなかなか楽しいバイトだった。

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