カスタマーサポートを疲弊させる理不尽なモンスターたち

カスタマーサポート 困惑

モンスターカスタマーに出逢う確率が結構高い

筆者は何年も前にカスタマーサポートという仕事をしていた。とあるサービスを利用する一般の顧客からの様々な疑問や不満を第一に受ける業務だ。

日々顧客からの初歩的な疑問から、理不尽な要望や不平不満を受けて対応、あるいは上司に相談、意見上げをする。一見簡単で適当にできそうな仕事にみえるかもしれない。

しかし、正直に言ってカスタマーサポートという仕事は精神をすり減らす仕事である。
顧客からの「ありがとう」の数に比べて、心無いリテラシーの低い顧客からの罵声の比率が圧倒的に多く、また言葉が通じないほどのモンスターを相手にしてもまた次があるからだ。

この記事では、そんな元カスタマーサポートの筆者が体験してきた実際のことについてご紹介させていただく。

正直、カスタマーサポートという職業には二度と就かないし、就きたくないと思われるかもしれないが、これを読んで何か問い合わせをする時に相手も人間であるということを今一度思い出してもらえたら嬉しい。

説明書きとルールは最低限把握してほしい

サービスの使い方に関しての問い合わせ対応は、カスタマーサポートという仕事において基本中の基本である。慣れれば目を瞑ってても対応できる。

だが、その慣れた頃には他のさまざまな業務やハイレベルな問い合わせにも対応しなければならないことが多い。

そんな時に超基本的で説明書きを見ればわかるはずの質問が問い合わせで来たらどうだろうか?

「こっちは忙しいのに説明書きを読めば分かる初歩的なことを聞いてこないでほしい」

そう筆者は思った。

もっと重大なクレームや業務に急いで対応しなければならない場面で、軽く調べればわかることをわざわざ問い合わせられ、どちらも早急に返信しなければならない。

主婦の方々の場面に当てはめるなら、「夕食の支度で忙しいのに、テレビの電源の付け方を尋ねられる」というような感じだと思っていただけたら嬉しい。

カスタマーサポートはこういった問い合わせに対応するのが仕事ということはわかっているが、こちらも一人だけを相手にしているわけではない。サービスを使うすべての人をリアルタイムに相手にしているのだ。

まずは、基本的な使い方に関しては説明書きを読んでもらって、それでも分からないということであれば問い合わせをしてきてもらいたいと思う。

言葉遣いくらいまともにしてほしい

これは接客業界隈からもよく叫ばれていることであるが、カスタマーサポートというのはいかんせん下に見られがちである事を痛感した。

特に筆者が勤めていた会社は問い合わせは全てメールであったため余計にひどかった。

問い合わせる際の言葉遣いがとにかくリテラシーの低さを如実に表している顧客が目だったのだ。

一言で言うと、言葉が悪い。

言葉が間違っている、ということに関しては筆者は気にしない。一生懸命伝えてくれようとしている熱意や努力には敬意を払って対応していた。

だが、10代にしても30代にしても、すべからく言葉が悪い顧客はいたし、そういう問い合わせに関しては筆者は無心になっていた。

人にものを尋ねる時は普通へりくだるのが人間ではないのか?と何度も思った。思ったが表面上は機械的に対応をした。

また、不満に関しては感情が勝っているので、仕方ないと諦めている。
それでも丁寧な言葉遣いを心がけている人は、逆に尊敬していた。感情をちゃんと抑えようと努力しながらも意見はしっかり伝えられる。

上に記述した「言葉遣いが悪い人」「感情を抑えつつも不満をちゃんと伝えられる人」は実はカスタマーサポート内でも覚えられる。

業務に携わるメンバーに覚えられているのだ。そういう顧客であるということで。

その辺りも意識して問い合わせをしてほしいと思う。良くも悪くも、顧客は覚えられるのであると。

返信はしてほしい、メール設定もちゃんとしてほしい

問い合わせで実は厄介な顧客に「メールの返信をしない顧客」と「メール設定を忘れている顧客」である。

前者の「メールの返信をしない顧客」はこちらがいただいた問い合わせに関して、解決するためにさらに質問をするために送信したメールに対して返信をしないということだ。

おそらく、独自に解決をしたということなのだとは思うが、正直なところ「解決をしたのならそこまで伝えてほしい」というのが本音だ。返信がないままではメールが届いているのか否かもわからず、企業によっては解決していない限りは後日改めてメールを送らなければならない、ということもあるのだ。

そうなるとカスタマーサポートにとっては二度手間である。こういったことが正直時間のロスになってしまい、ほかの顧客に使える時間が減ってしまうので正直言って返信をしてほしい。

後者の「メール設定を忘れている顧客」に関してはシステム的な話になるが、問い合わせ画面によくある「ドメイン指定」というやつだ。

これは迷惑メールフィルタ関係の設定であることが多いが、特定のアドレスからのみメールを受け取る設定にしている場合、カスタマーサポートから送られるメールが届くように顧客側で設定をしないとメールが届かないのだ。

しかも、これはカスタマーサポート側に返送されるわけじゃないから、メールが届いたのかどうかが分からない状態となる。

さらにたちの悪い顧客になると、こちらがメールを送っていないとでもいうようなクレームを入れる場合もあるが、結局その弁解をするにしてもメールが届かないのだから伝えようがなくて行き詰る。

そしてサービスの評価が下がる。そんな悪循環なんて最悪である。

問い合わせを送信したら、今一度ご自身のメールの設定を確認してほしい。元カスタマーサポートからの切実な願いである。

おわりに~まずは自分を疑ってほしい~

ほとんど不満を書いているが、これがカスタマーサポート対一部顧客との実態である。

稀なケースかと思われるかもしれないが、筆者はほとんど毎日送られてくる問い合わせの1/5の確率で見てきた。

普通の常識ある人ならば、年齢に関係なく丁寧な一生懸命なメールを送ってきてくれるので、こちらも気持ちよく対応ができる。

だが、上記で書いたことはすべて本当に筆者が体験したことで、しかも良い大人がそんな顧客であることも全然あったのだ。それくらい、問い合わせを送る時には人は無意識に適当になっている可能性もあるのかもしれないと筆者は思う。

自分は常識あると自信があるのかもしれないが、フとした場面で何かを行う時に、

自分は人としてどうだろうか?

言葉はどうだろうか?

接し方はどうだろうか?

と振り返って、作成した問い合わせメールを見てほしい。

そして問い合わせをする際に機械的な返信が来るかもしれないが、その向こうにはやはり人がいることを今一度意識してほしい。機械的な返信が来たとしても、目を通すのは人間なのだから。

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