女子校育ち・超奥手な私でもネット恋愛で結婚できた話

暇潰しに久々にサイトで異性を探したのがキッカケだった

当時の私は大学4年生になりたて(21歳)で、就活や卒論研究が本格的になる前の少しの余暇を楽しんでいた。

その時は確か土曜日で、資格取得のための講義が自習になったために適当にネットサーフィンをしていた。

「私ももう4年生か。思えば勉強ばかりしてきたし、忙しくなる前にちょっと男の子と遊びたいな」そう思ってとあるメル友サイトにアクセスした。

私が出会い探しにネットを使った理由は2つある。

ひとつはバイトやサークルなど学校外での活動はまったくもって興味がなく、リアルからの出会いが期待できなかったこと。そして、ネットなら出会いを求める男女同士、話が早いというのもあった。

今までも掲示板やSNSで男性を見つけてきたことはあったが、登録制のサイトは初めてだった。

初めてのことなので興味も湧き上がってきて、適当にプロフィールを編集した後、男性登録者を片っ端から見ていった。とその中に、私と同い年ではあったが非常に興味深い仕事に就いている男性を発見したのだ。

憧れの国家公務員にアプローチしたところ、向こうから惚れられた

年上好きな私としては、今までなら同い年という点だけで即スルーしただろう。しかしながら一つ前に付き合った男性が年上であるにもかからわず頼りない感じだったので、もう年齢ひとつで判断するのはやめようと決めていたのであった。

私が彼に送った最初のメールは、趣味が似ていること、年齢が近いこと、そして愛国心はあるか? という出会いを求める女にしてはやや堅めな内容だった。

これが功を奏したのか、彼からの食いつきは非常によかった。女性からそんなことを聞かれたのは初めてだと、嬉しそうな様子を文章から感じた。

他にも私はかなりのミリオタやゲーオタであったので、そのことにも興味を持ってもらえたのでろう。コンタクトをとってから2週間後にはリアルで会ってみることになった。

最初のデートでは、私の模型の買い物に付き合ったもらった。交番前で待ち合わせをしたのだが、佇まいが遠目にもいかにも本職の漢という感じで厳めしく格好良かったのを覚えている。

次のデートは二人で戦争映画を見、喫茶店でお茶をしてお開きにしようという時に相手から告白された。この時は運命の人という感じは全く無かったが、恋人がほしかった私にとって断る理由は何もなかった。

任務が忙しすぎて会えない筈が、服装を変えたら一気にベタ惚れされるように

付き合ったはいいものの、彼の職業柄私達はそうそうデートをすることができなかった。

そうした職だということはわかっていたし、私も段々忙しくなってきたので構わなかった。半年ほど経つ頃には、3ヶ月に1回会えばいい方だったと思う。

そんなある日の休日、デートの予定がないものだから高校時代の女友達と買い物に出かけることになった。郊外のショッピングモールをぶらついていたら、好きな素材と色のスカートが売っているのを見つけた。

しかし私は一度も私服でスカートを着たことがなかったし、当時の服装は典型的な非モテファッションだった。買うかどうか本気で悩んだが、友達がその色違いを買うと言うので、まあ気分転換にはいいだろうと購入を決めた。

それから季節は冬になり、私は横浜で開かれたイベントに行っていて夜に帰宅した。その時珍しく彼から「帰港したからこれから行ってもいいか?」と電話があった。

私は有り合わせの食材で色々と料理を作り、新しく買った赤いスカートをはいて彼を出迎えた。

この頃は塩対応気味の彼だったが、その姿を見た瞬間にビックリするほど情熱的になっていった。

初めて会った時からこちらが恥ずかしくなるほど日本人離れしたエスコートをしてくれる彼だったが、それにも益々拍車がかかったようだった。そして、嬉しいことにデートの頻度も1,2週間に1回くらいに改善された。

非正規社員で満身創痍、そんな私を支え続けてくれた彼

恋愛以外の学生生活はというと、私はすっかり研究にのめり込んでいた。暇さえあれば図書館にこもり、データの資料をまとめ、学生の研究発表会にも出るようにと教授に言われた。発表も卒なくこなし、人数も多く厳しいゼミではあったが成績は秀だった。

しかしそれ以外の活動については芳しくなく、恥ずかしながら内定を得られないまま卒業した。仕方がないので派遣の事務職として、頑張ってやっていくことになった。バイトすらしたことのない私は、あくせく働きながら1,2ヶ月経ってもまだ学生気分が抜けなかった。

ある日、そんな私に耐えかねた上司から「ちょっと用事」と言われ個人指導を受ける。私のことを気に入らないお局の嘘を鵜呑みにした上司が、やたらとクビをチラつかせてきたのだ。社員が雑談中に溜まった仕事を代わりに黙々とこなしているのにコミュ障とは、あまりにも酷い言われようである。

そんなこんなで人間関係は最悪、通勤時間も片道2時間で身体を酷使するということで私はもうヘトヘトだった。

ストレスが原因で免疫力が低下し、やたらと病気がちになったり、食べ物の味を感じなくなったり、些細な音や光にイライラして周りに当たり散らすこともあった。

今思えばこれは鬱の症状だと思えるが、それでも彼氏は変わらず私のことを労ってくれた。休日にはちょっと豪華なホテルに連れて行ってくれたり、一生モノのような素晴らしいプレゼントをくれたりした。デパートにもよく行き、段々自然と指輪なども見るようになった。

突然のお泊りの誘い プロポーズは最初に出会った街で

彼とは今まで都心の大きなホテルに泊まることが何度かあったから、最初に出会った街に泊まろうという話が出た時も何の疑いもなくOKした。二人で歩く街はたくさん思い出が詰まっており、一緒にいるだけで楽しかった。

ホテルの部屋に着いて荷物を置くと、突然渡したいものがある、と言われた。そこで彼が取り出したのは、二人で見に行った婚約指輪だった。ダイヤのカットもキレイだし、デザインも二人でいいねと言っていたものだ。

「○○のことは一番大切だから、一番いいダイヤの指輪をプレゼントするよ」と言ってくれた。やはりプロポーズされる瞬間は、わかっていても嬉しいものだった。私は大喜びでその指輪を身に着けた。それから二人で、思い出の店を見てからディナー、カフェとちょっと特別な食事を楽しんだ。

彼の家族は以前から早く結婚しろと言っていたらしく、家にお邪魔した時も快く出迎えてくれた。私の方は家族が海外で仕事をしているので、顔合わせの時の代役は祖父母に頼んだ。彼は何度か祖父母に会ったことがあったし、その時の振る舞いで真面目な人柄だと伝わったのですんなりと認められていた。後に会った父に対しても、彼氏は目上の人に接するのは慣れているのか好青年な印象を与えていたようだ。

交際してから1年半で、私達は晴れて結婚した。私は仕事を辞め、家事をしたり家の中で別の仕事をしたりしている。

彼はサイトを利用する前は、教育のため遠く首都圏を離れていたらしい。教育課程が終わって首都圏に帰ってきたところで、私と同じく出会いを探そうと思い立ったようだ。

当時は見知らぬ理想の人が、同じタイミングでラブサーチという同じサイトを使っていた。これはかなりの偶然だと思う。彼を越える男性は誰もいないと思うので、この出会いに大いに感謝したい。

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