2016年から一気に日本に広がった「飲む日焼け止めサプリ」。
サプリを飲むだけで本当に日焼け止めの効果があるの?と疑問に思う人は多いはず。私もそのうちの一人。
飲む日焼け止めサプリを徹底的に調べたところ、ニュートロックスサンという成分が日焼け止めに効果があることが分かりました。
そこで、ニュートロックスサンについて分かったことをまとめておきます。
紫外線防止成分「ニュートロックスサン」
スペインのミギュエル大学で細胞生化学の権威であるニコル博士とモンテローザ社が、10年以上の歳月をかけて共同開発したのが「ニュートロックスサン」。
原料となるのは南スペインの強力な紫外線を浴びて育ったシトラス果実とローズマリー葉です。
シトラスとローズマリーだけならありふれていますが、これには育成環境や研究成果が関係しています。
スペイン原産の強力な紫外線を浴びて植物本来の抗酸化作用の高まった原料を特殊技術で抽出することで、初めて日焼け止め効果のある「ニュートロックスサン」が抽出できます。
同じ植物でも原産国によって味や香りが違うことをご存知の方は多いと思います。オーガニックコスメがお好きな方は、原産地や抽出方法などでも肌への刺激性が変わってくる事もご存知ですよね。
植物の耐性や生命力、その植物がもつ抗酸化作用なども同様です。
「ニュートロックスサン」のような紫外線防止効果を得るには、特別な環境で育った特別な植物である必要があります。ニュートロックスサンの場合は、それがスペインの大学で研究されたシトラスとローズマリーのようです。
ニュートロックスサンの効果
NutroxSun公式サイトに「角化細胞(ケラチノサイト)に対するニュートロックスサンの抗酸化能力」の研究結果が公開されていましたので紹介します。
出典: NutroxSun – Estudios científicos
上のグラフは、16~60歳の被験者10人が毎日250mgのニュートロックスサンを摂取した結果、UV保護率が57日後に34.2%上昇し、85日後には56.1%上昇したことを示しています。
グラフの縦軸にあるMEDとは、Minimal Erythema Dose の略で24時間後に皮膚に紅斑を生じさせるのに必要な最小光線量のこと。
57, 85日後のMED数値が上昇したということは、紅斑ができにくくなった、つまり日焼けしにくくなったことを意味します。
3ヶ月間、ニュートロックスサン配合のサプリメントを飲み続けるだけで、紫外線のお肌への影響を「3分の2」にすることができるということです。
ニュートロックスサンの抗酸化力
上の棒グラフは、容量反応法でUVB紫外線を照射されたヒトケラチノサイトでニュートロックスサンが、どれほど活性酸素を抑制する効果があるかを検証したものです。
このグラフにある通り、UVBの800J/m2照射、1200j/m2照射を比較したところ、ニュートロックスサン摂取量が多いものほど(75ug/mlより100ug/mlのほうが)ROS(活性酸素生成率)が抑えられることが分かったとされています。
ニュートロックスサンのDNA損傷抑制力
また、ニュートロックスサンは、UVB紫外線の照射によるケラチノサイト(角化細胞)のダメージを減少させるデータもあります。
上の棒グラフの左半分はUVBを照射していない時の比較、右半分がUVBを照射した時の比較です。
実験データによると、UVB非照射時とUVB照射時の両方ともに、ニュートロックスサン服用時の方がDNA細胞ダメージを抑制できていることが分かります。
ニュートロックスサンの光防御作用
青色はUVB紫外線の照射がない場合の通常の角化細胞生存率の推移で、オレンジ色は「880j/m2」のUVB照射をおこなった場合の推移です。
このグラフは、ニュートロックスサンの摂取量を増やすことにより、紫外線に対する保護効果がどれ位変化するのかを表したものです。
これによると、ニュートロックスサンをまったく摂取していない場合は、細胞の生存率は30%しかありませんが、最大100ug/mlのニュートロックスサンを摂取することで、細胞の生存率を約90%にまで抑えることが出来たという事を表しています。
また、ニュートロックスサンの摂取量が多ければ多いほど、紫外線による肌のダメージをより抑えることができるという事です。
まとめ
調査前の段階では、「飲む日焼け止めサプリ」の効果は大したものではないだろうと高をくくっていたのですが、実際にニュートロックスサン(NutroxSun)の検証データを調査したところ、思ったよりも効果があることが分かり正直驚きました。
夏場は日焼け止めクリームを塗るようにしていますが、塗りむらがあったり塗るのを忘れることがあるので、春ごろから日焼け止めサプリを飲み始めておいて、夏にはUV耐性を作っておくのもアリではないかと思いました。